断片的

こういうことになる

リアルタイム・オブ・ザ・ライフ

思い出した。また思い出した。今の自分って虹色のバネだ。虹色のバネのおもちゃが生活をしている。スプリングの運動を利用して日常や労働をこなしている。時々絡まる。絡まって伸び縮みしなくなる。ゴミの塊か?虹色のバネなら伸びきってしまいたい。二度と使い物にならなくなりたい。目立たずに鮮やかに色相を変えていく、元はスプリングとして、螺旋を描いていた1本の直線になりたい。オイラーの等式のグラフを知っていますか?おれは虹色のバネなんですけど、正直あれのなり損ないです。虹色のバネって美しい等式の美しい三次元化とは似て異なるもので、等式ですらなくただのくだらないおもちゃなので。結局グチャグチャに絡まった末に1本の直線になるしかなくて、使い物にならなくなって、でもそんな惨めったらしい結末が虹色のバネにとってのREALの時間だと思いました。

 

ところで貴方は人生にFAKEの時間とREALの時間があるのをご存知だろうか?

 

人生でFAKEの時間→労働時間など

人生でREALの時間→咳止め薬の飲みすぎでうつ病ベニヤ板になる時間、視聴覚室から聞こえるギターの音を聞きながら飛び降りるか迷ってる時間、頭の中を蛆虫が這いずり回っている時間、自分と信仰以外全員肉塊になった終末を本気で望む時間

 

人生における「本当」の時間の魅力に一生取り憑かれている。虹色のバネは、直線になった自分の姿が描かれた世界こそREALで、普段己の弾性でビヨンビヨンと階段を降りて過ごしている日常をFAKEだと本気で信じている節がある。

虹色のバネは虹色の直線になる夢を見ることが唯一人生から救われる方法で、人生において稀に訪れる「本当の時間」がREALで、それ以外は「偽物の時間」すなわちFAKE。偽物の時間は、仲間の曲線や四角形や三角形とコミュニケーションを取るよな社会性に富んでおり、段差をバネの力で降りていくという労働による生産性があり、一人前のおもちゃとしての自立を伴った生活が可能で、自分で遊んでくれる人間の子供と適切な距離感で付き合いながら(子供がおもちゃを口に入れて飲み込むなどは事故に繋がる恐れがあるので禁忌とされているのはみなさんお分かりでしょう。)、場合によってはその関係に応じて様々な行為を交わす。

 

しかし結局虹色のバネの玩具としての役目を捨てて虹色の直線になるのを憧れ続けることこそが我が人生をやり遂げる鍵で、それらから全く離れた人生を送ったとしたら絡まることもできなくて、人生の偽物の時間しか過ごせなくなる。人生において本当に必要なものが金や家庭や性交渉や安定した情緒なわけが無い、俺の人生だぞ、目を覚ませ。俺の人生に本当に必要なものが結婚や仕事な訳が無い。本当にやりたいことは信仰と拘泥と発狂に身を費やして祈りに生まれ変わるといいながら自殺していくことだけだろうが!ボケが!お前は全く面白くない!こんなことを言われている気がする。つまらんつまらんつまらんつまらんつまらん面白くない面白くない面白くない面白くない!なんでそんなこと言うんだよ、自分の人生だろ!本当に願っている?あ?いや、心の底から本当に願ってしまっている?顔も見えない他人から「お前の人生は面白くない」と言われているわけではなく、自分の人生を俯瞰した自分が「俺の人生は面白くない」と実感しているだけだった。じゃあ虹色の直線は面白いのかよ。え?根拠を言ってみろ、根拠を言え根拠を言え根拠を言え虹色のバネでも生きていけてるのに何が不満なんだよ。直線になりたいなんて言ったらおれはもう終わる気がする。でも本当は直線になんてなりたくないんだよ。虹色のバネに産まれたくもなかったし、本当は世界一美しい等式の三次元化になりたかったよ。でももう手遅れだからいっそ直線になって虹色のバネとしての機能を徹底的に失いたいだけだったんだよ。虹色のバネのREALはもうどこにもない。シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ階段が終わらない。降りても降りても終わりが見えない。ゴールのことは考えたくない。もう引き返せない場所にあった何かの正体も知りたくない。ベニヤ板、ボックスティッシュ、かつての旅人たちの顔が脳裏をよぎる。バネの動きは止まらない。階段を降りる。シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ色々な考えが脳裏をよぎる。虹色じゃなくていいからグラフの上に生まれてみたかった。意識が遠くなってきた。それでも階段が続く限りふしぎなバネの運動で下へ下へ降りていく。人生の本当の時間は今だ。直線だ。階段を下っていくこの道筋こそが直線で、REALの時間であることに気づいた。おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!